図書館など出先機関の回線は細いこともよくありますが、
そういう時はオフラインモードを使っています。

【管理対象台数】
約1,000台

【この事例のポイント】
調布市は、30年前から情報システムの拡充に取り組んでいる。
図書館や公民館など出先機関が多いため、ソフトウェア配布はCDを抱えて巡回するという非効率的な状態だった。
PalletControl については、スクリプトの豊富さ、常駐不要の軽さ、専用サーバー不要などの点が評価され、導入に至った。

PalletControl の仕様は
自治体のネットワーク環境に最適だと思います

PalletControl の機能で、自治体のネットワーク環境にいちばん向いていると思える点はどこでしょうか?

自治体ネットワークの特徴というのは、やはり出先機関が多いということにつきます。調布の場合でも、本庁のほかに、図書館や公民館など小規模の出先機関が数多く存在し、合計で約70ヵ所に上ります。

そういう所にはPCは1~2台しかないということも、ままありますし、PCへ管理者権限を与えていないために、セキュリティパッチなどを定期更新するのは、なかなかに困難なことです。

PalletControl 導入前はどのように運用していたのでしょうか?

かつてはアプリケーションの新規導入があるたびに、CDを抱えてこれら各拠点を巡回してインストールしていました。
セキュリティパッチについてはなかなか手が回りませんでした。この状況は、非効率的でした。

導入後はいかがでしょう?

PalletControl の場合、オフラインモードという物があったので、これが非常に重宝しています。これを使えば、出先機関の職員がCDを差込みさえすれば、後は完全自動で全ての作業が完了します。

職員がキーボードを一切触らなくても良いというのは大変なアドバンテージです。またエージェントが常駐しないのでメモリ消費量が少ない点も、大変に良い仕様だと思います。

Webサイトアクセスが読売新聞の記事になったことも!
調布市の情報化への取り組みの歴史

ところで調布市は情報化には割合に早くから取り組んできたとのことですが。

確かに取り組み自体は割合に早かったと思ます。昭和48年、つまりかれこれ30年も前からもう大きなコンピューターが入っていました。当時の記憶媒体がまだ残っていますよ。ずいぶん大きいものです。ただし容量は5MBですが。

インターネット関連の取り組みはどうだったのでしょうか?

Webサイトも平成9年には作っていました。これも割合に早かった方だと思います。読売新聞に「アクセス10万件突破!」といった記事が載ったこともあります。今では10万件突破など珍しいことではありませんが、当時の自治体Webとしては異例のことだったのです。

しかしながら、インターネットがこれだけ普及して、当然の社会インフラになった現在では、高性能のハードウェアやソフトウェアを導入したとかいった、そういうことを競う時代でもなくなったように思います。これからは、市民に役立つコンテンツ、中身を充実させなければならないと思います。ところでコンテンツと言えば、調布市と言うのは、実は図書館がなかなか充実している市なのです。

あ、それは同感です。実は私、三鷹市在住ですが、調布市立図書館はあまりに充実しているので、しょっちゅう利用しています。20冊貸してくれるという太っ腹な所が好きです。

ご愛用ありがとうございます。図書館の情報化ということも色々取り組んでいます。Webを通じた予約や貸出し状況確認も早くから取り入れました。

確かにあの貸出し確認Webは便利ですね。私の場合、三日ごとに図書館に行って5冊借りて、そうやって20冊を常時借りているような使い方です。貸出し確認Webがあるので、返却期限の管理が楽です。

なるほど図書館のヘビーユーザーのようですね。さて、調布市立図書館には100万冊以上の蔵書があります。蔵書数は割合に多いほうだと思います。また映画関係の書籍が充実していることも大きな特長です。

かつて調布は東洋のハリウッドといわれていましたし,今も日活撮影所や角川大映撮影所があります。その関係で、映画関係の資料が集めやすかったのです。また図書館の分館も充実しており、実に半径800メートルに一館の割合で分館があります。

800メートルに一館とは驚きました。

最近、中央図書館には自動貸し出し機が導入されました。これを使えば職員に頼まずとも、自分で貸出しの手続きができます。これにより貸出しの順番待ち時間が減る効果が出ると期待しています。

PalletControl による効率化の取り組み

さて、このように図書館を始めとして、情報化の充実を図っているわけですが、その一方で、業務効率化、経費削減の努力も同時に進めていく必要があります。改めてPalletControlの話になりますが、これを導入しての、アプリケーションやパッチ配布の省力化も、このような効率化努力の一環です。

PalletControl を選定したポイントは何だったのでしょうか?

主な理由としては以下のとおりです。
(1)スクリプトが多数整備されており、後の保守メンテの容易さが期待できたこと
(2)常駐不要の仕様だったので、PCへの負荷が小さいことが予想されたこと

後は、専用サーバー不要の仕様も非常に重要なポイントでした。他の候補製品はサーバーを階層構造で組まなければならないなど多数のサーバーが必要でした。

PalletControl 自動配布の運用状況について教えてください。

これまでにWindows NTのSP6やIE6、ウイルス対策ソフトの本体バージョンアップなどを自動配布しました。この他、月に一度は必ずセキュリティパッチを展開して、セキュリティレベルの維持を図っています。自動配布は、PC起動時に始まる設定にしています。

なお、ファイルサイズが何百MBとあるような大きな配布物は、起動時に配布するには不向きなので、マクロインストーラを駆使し、ユーザーがワンクリックしてからインストールされるようにしています。

今後JALインフォテックに期待する点を教えてください。

前段で申し上げましたとおり、調布市は情報化に力を入れてきました。また、これからはハードウェアやインフラの充実を徒に誇るのではなく、提供する情報の中身を充実させるべきだと感じています。

一方、そうした拡充への取り組みのほかに、パッチ更新などのセキュリティの充実や、各種作業の効率化、能率化、経費削減なども同時に図っていかなければなりません。JALインフォテックには、今後も優れた製品・サービスを継続提供していただき、調布市の市民サービス充実を援助していただけるよう期待しております。

調布市

※取材日時:2004年9月
※この使用感が全てのお客さまで実感できることを保証するものではありません。

さらに詳しく知りたい