1,000台規模のタブレット端末をリモートで運用管理
第四銀行のデジタライゼーションを支える「PalletControl」

第四銀行 総合企画部 デジタルバンキング推進室
ITコーディネーター 山田 守 氏

明治 6年に創立した第四銀行は、設立順に名乗るいわゆる「ナンバー銀行」の商号のまま現存している最古の銀行です。
同行では、Windows 10 への大型アップデートなどを控え、IT資産管理ツール「PalletControl」を導入しました。
今回は、同ツールをなぜ採用し、どのような効果をもたらしたのか、その詳細を伺いました。

導入前の課題

デジタライゼーションの一貫で
全店舗に 1,000台のタブレットを導入

第四銀行さまの事業概要についてお聞かせください。

新潟県内で長らく地域の人々に親しまれている第四銀行は、県内に 113店舗(うち出張所 5ヵ所、仮想店舗 3店舗)、新潟県外 9店舗と計 122店舗を展開しており、約 2,300人の従業員を抱えています。
そして、昨年度よりスタートした新中期経営計画「ステップアップ New Stage ~変革と飛躍~」に基づき、デジタライゼーションを活用した「業務改革」、「店舗改革」、「チャネル改革」を 3つの柱とする「構造改革」に取り組んでいます。
デジタライゼーションを進めることで、お客さまに最適な品質とサービスを提供する「お客さま第一主義」を実践することを目指しています。
当行では、このデジタライゼーションの一環として、2017年 3月頃より各店舗を中心に大規模なタブレット端末の導入の検討を開始しました。
2019年 3月までに、営業担当者、本部担当者向けの業務用端末として約 850台の「Surface Pro」を導入するに至っています。
さらに、各店舗の窓口で顧客と対話しながら個人ローンの申し込みや普通預金口座の開設、キャッシュカードの発行などをペーパーレスで行うことのできる窓口受付システムの開発に着手し、各店舗の窓口に設置する専用端末として約 150台の「Surface Pro」を導入しました。

導入前の課題についてお聞かせください。

窓口受付システムを営業担当者の業務用端末、窓口の専用端末の Surface Pro にインストールするには、通常のやり方では、使用している約 1,000台もの端末を本部でいったん回収し、個々にインストールを行う必要がありました。
これでは時間と手間、コストすべてにおいて大きな負担となることは容易に予想できます。
また、従来使用していた統合システム運用管理製品では、タブレット端末に対しシステム運用管理業務上で必要と考える機能要件を満たせていないことも課題でした。

導入の経緯

デモンストレーションと
柔軟なカスタマイズ性が決め手に

PalletControl の導入を決めた経緯をお聞かせください。

課題解決のための道筋を探っていた時、JALインフォテックの IT資産管理ツール PalletControl の存在を知りました。
当時、当行が抱えていた課題は大きく以下の4点です。

① Windows 10 への大型アップデート
② 業務用端末、窓口の専用端末に対する業務アプリケーションのインストールと設定変更
③ 業務用端末の設定変更作業簡易化(ファイルの更新、パスワードロック解除 など)
④ ログオン / オフ時間の取得

これらの課題に対してJALインフォテックは、PalletControl により解決できることを提言してくれました。
まず、①と②の課題については、PalletControl の標準機能で実現できることを実証し、③および④の課題についても、当行専用にカスタマイズした PalletControl 専用プログラムを利用することで実現可能なことをデモンストレーションにより実証してくれました。

評価のポイントはどこにありましたか。

当行では、一連の実証結果などを高く評価し、PalletControl の導入を正式決定するに至りました。
当初は、資産管理業務はそれ専用のソリューションを構築することまで考えていましたが、PalletControl であれば、その要件も満たせるだけでなく、既存の運用管理製品よりも安価で豊富な実績もありました。 加えて、リモート接続やユーザー要件に応じた柔軟なカスタマイズもできる点などが魅力でした。
そして何より、「将来的にわれわれが直面するであろう課題の解決の手助けとなる」ということをイメージさせてくれるソリューションであると感じさせてくれた点が PalletControl の導入を決めた背景です。

導入の効果

リモートで 1,000台のPCの更新に成功

PalletControl の利用状況をお聞かせください。

現在、当行では業務用端末として Surface Pro を使用しており、各端末に搭載されている Windows 10 のセキュリティポリシー設定や業務用アプリケーションのインストール作業を PalletControl により自動化することで、同社の PC管理業務における作業負荷の軽減を図っています。

PalletControl の導入効果をお聞かせください。

PalletControl を導入して間もなく、端末更新を行ったのですが、その際、ユーザーからの問い合わせはまったくなく、非常にスムーズに実施することができました。
また、端末ごとのロック解除やパスワード初期化なども、PalletControl で行えるようにしています。
これにより、3カ月に一度義務付けられているパスワード更新の際、パスワードを忘れ初期化を依頼する場合も、従来はユーザーがヘルプデスクに電話しパスワード初期化の依頼をしていたのですが、PalletControl 導入後は専用メニューからユーザー自身で容易に対処できるようになりました。
そして、最大の懸案事項の 1つでもあった窓口受付システムのインストールについても、各営業店に点在する 1,000台もの端末を回収することなく、全てリモートで行うことに成功しました。
その結果、2019年 3月に予定どおりシステムをリリースすることができました。

今後の展開

クラウドを視野に入れた PalletControl の活用

今後の展開についてお聞かせください。

今回の成果を踏まえ当行では、今年3月に実施した窓口受付システムの大幅アップデートをはじめ、今後さまざまなシステムの導入や更新を PalletControl で行っていく予定です。
それに合わせて、今年度は追加で 100台ほどの新たな端末に PalletControl を導入する予定です。

今後 JALインフォテックに期待することをお聞かせください。

PalletControl を導入したおかげでヘルプデスクへの問い合わせ件数も半減できたと感じています。
われわれからのいろいろなお願いに対し、JALインフォテックが柔軟に対応してくれたことも大きいです。
将来的にはクラウド環境での運用にシフトすることも構想しています。
そうした新しいチャレンジにおいても PalletControl をうまく活用していきたいと考えています。

株式会社第四銀行
総合企画部
デジタルバンキング推進室
ITコーディネーター
山田 守 氏

株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)

明治 6年に設立された第四銀行は、設立順に名乗るいわゆる「ナンバー銀行」の商号のまま現存している最古の銀行です。新潟県内に 113店舗(うち出張所 5ヵ所、仮想店舗 3店舗)、県外 9店舗の計 122店舗を展開しており、約 2,300人の従業員を抱えています。

※取材当時の情報を掲載しています。

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